介護施設で働くみなさまへ 妊産婦に配慮が必要な業務 移乗介助

■姿勢・動作の特徴

  • ・利用者を抱き起こす際に前屈みになる。
  • ・利用者の腰に両腕を回し、利用者の体を持ち上げる。
  • ・移乗後、座る位置を調整する際に、利用者を背後から持ち上げることがある。
  • 妊婦の声 こんな声がつらかった(ヒヤリング調査より)

    移乗・移動介助でつらかったこと

    • ・お腹がはったりすることがありました。力を入れる作業では切迫流産にならないかなど不安に思っていました。
    • ・たたいたり、足が出たり、大声で怒鳴ったり、重たい方の場合はとても不安でした

懸念される身体への影響・症状と望ましい対応例

基本動作・状態 懸念される状態 懸念される身体への影響・症状 配慮すべき時期 望ましい対応例
前屈みのまま力む、抱き起こす 腹部への圧迫

・子宮への血行不良

・子宮収縮に伴う切迫症状

・子宮への圧迫

妊娠中期以降

・一人での作業は極力免除する

・2人組で負担の軽い作業の担当とする

腹部があたる 子宮の圧迫
無理な姿勢・ひねり 腰痛・関節痛
抱えこんだまま移動させる 腹部への圧迫

・子宮への血行不良

・子宮収縮に伴う切迫症状

・子宮への圧迫

無理な立位姿勢やひねり

・腰痛・関節痛

・子宮収縮に伴う切迫症状

・体力の消耗

腹部に直接的な圧迫 特に子宮の上方への圧迫 妊娠後期

・免除する

腹部で足元の確認が困難 転倒等によるケガ 妊娠後期

・足元の不安全な場所での作業は免除する

実施可能な作業方法

  • ・できる限り、見守りや検品、業務日誌の入力など、身体への負担が軽い代替業務を行うようにすることが必要です。
  • 代替業務の例 できることがこんなにあります。

    洗濯や衣替え、訪問者対応など、様々な業務があります。職員みんなで日常業務を点検して、代替業務を把握しておきましょう。代替業務といっても、妊娠は「特別な」健康状態です。長時間立ち続けたり、歩き続けたりしないように、適宜座って休憩を取らせる配慮も必要です。 また、長時間の精神的緊張も避けるように配慮しましょう。

    食事やおやつの準備・配膳・下膳など

    食事場所への利用者の誘導やお茶の準備、利用者にあった食事形態の確認、食事やおやつの配膳・下膳など。つわりがひどい時には、相談しながら実施しましょう。

    フロア見守り

    水分補給や利用者とのコミュニケーション、余暇活動の補佐、巡回や業務の指示出し、ナースコール対応など。

    新規入所者・短期入所者対応

    新規入所者や短期入所者の受け入れ準備や入所日当日の受け入れ、検品、退所時の準備など。

    その他の業務

    排泄表、入浴表、食事チェック表などの記録物の確認
    業務日誌の記録
    申し送りへの参加
    受診時の対応および準備 など

  • 介護施設での対応例 こんなふうに工夫しました!
    • ・2人での移乗介助は足側を担当。
    • ・身体的負担が避けられないため、全介助の方の移乗介助は免除。
    • ・他の職員と交代で対応。
    • ・重い方を持ち上げるといった危険性のあるものはできるだけ避ける。
    • ・車いすでの移動介助や転倒などのリスクが少ない歩行介助は行う。
  • ・切迫早産や妊娠浮腫、腰痛症などの症状が発生した場合は、身体への負担が軽い業務に転換したり、主治医等から指導に基づいた措置を講じたりしましょう。

妊娠経過の状況によっては、身体への負担を軽減することが望ましいですが、ここに示す対応例は母性を過剰に保護するものではなく、また、働く機会を必要以上に狭めるものではありません。

関連情報
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