男性社員の定着率を上げるには、結婚してからも家族みんなの生活を支えられるような
環境を整備することが不可欠だと思いました。
現場で塗装を行うのは、ほとんどが男性なので「なんとか若い男性職員を会社に定着させたい」という思いから取り組みをはじめました。男性職員の定着率を上げるためには、結婚して家族を持ってからも安心して働くことのできる環境を整える必要があり、かつ男性職員の奥様からも「きついだけの会社は辞めて、他に転職しなさい」と言われないように、「会社は皆さんの生活を支えていきますよ」ということを、しっかりと伝えていく必要があると思いました。
ちょうど平成14年に、ある男性職員が結婚し、奥様が妊娠したことをきっかけに制度を整えはじめました。そのご夫婦は共働きで、近くに親御さんや親戚もいなかったので、自分たちだけで子育てをしなくてはならない状況でした。そのため「ご主人も保育所の送り迎えができるように」と考え、始業・終業の繰り上げ・繰り下げ制度や保育費補助制度を導入するなど、その夫婦をモデルケースとして制度を整えはじめたのです。
年配の職人からも「若者を育てなきゃダメだ」と言われていたので、「会社で若い社員をフォローすることで、会社に定着させたい」という思いを伝え、制度を導入することに対して理解を求めました。
その後、平成17年に女性職員が妊娠したので、再びその女性職員をモデルケースとして、さらに制度を整えました。休憩室を整えたり、子どもの看護休暇を導入したりしたのも、この時期です。
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