貧血・
かくれ貧血

日本の女性は鉄分不足!その不調、貧血かも?

軽く考えられがちな貧血。日本女性の鉄分不足の実態と、貧血がまねくリスクを知り、食生活を見直しましょう。

1.貧血がまねくリスク

貧血といえば、目まいや立ち眩みを思い浮かべますが、倦怠感や頭痛、気力の低下、肌荒れ、爪の変形、むくみなど、さまざまな不調の原因となります。仕事の効率が下がったり、怠けていると思われたり、働く女性にとってこんな影響は避けたいところです。 また、妊婦さんが貧血だと、低体重児出産や死産のリスクが増えるという報告もあるので、将来子供を産みたい女性にとっても貧血対策は重要です。

2.貧血、かくれ貧血とは

血液中のヘモグロビンは、酸素を全身に送る働きをします。ヘモグロビンは鉄分によって構成されているので、体内の鉄分が不足するとヘモグロビンの量も減ってしまい、体内が酸欠状態になってしまいます。これが「貧血(鉄欠乏性)」です。

3.20-40代女性の65%が「貧血」もしくは「かくれ貧血」

日本女性の40%、とくに月経のある20代~40代の女性の約65%が「貧血(鉄欠乏性)」もしくは「かくれ貧血」です。日本女性は必要量の6割ほどしか鉄分を摂取していません。 ダイエットの影響も大きいです。




貧血とかくれ貧血の割合は
女性の鉄分 平均摂取量と推奨量

4.毎日の食事で鉄分補給、だけじゃ足りない?

鉄分には2種類ありますが、肉・魚などに含まれる「ヘム鉄」の吸収率は25%ほど、野菜・豆・穀物・海藻などに含まれる「非ヘム鉄」の吸収率は3~5%ほどです。 ヘモグロビンが入っている「赤血球」の寿命は約120日。毎日約1%ずつ入れ替わるので、鉄分補給も毎日こつこつ続けることが大切です。



そして実は、ヘモグロビンは鉄だけでなく、たんぱく質と結合してできています。米飯では必須アミノ酸(たんぱく質)が揃いますが、小麦では必須アミノ酸が足りません。 パン好き、麺好きな女性は、鉄分とともにたんぱく質も意識して取りましょう。


〇<サイト内リンク>Q&A「貧血対策 何を食べたらいいですか」

5.事業主の皆さまへ

月経のある女性は、どうしても鉄分不足になりがちです。貧血が及ぼす影響(倦怠感/疲労感/立ちくらみが起きやすい/頭痛など)は、仕事の生産性にも影響します。特に、妊娠中は血液量が増えることから、貧血リスクが一層高まり、倦怠感が強くなるために、妊娠中の作業効率の低下にも繋がります。 健康診断の血液検査にフェリチン値の検査を付け加えたり、食生活のセミナーを開催するなどして、貧血対策への意識を向上しましょう。