甲状腺の病気

圧倒的に女性が多い!腫れやしこりを確認しよう

若い世代に多いバセドウ病、更年期くらいから年齢とともに増加する橋本病など、甲状腺の病気は女性のほうが圧倒的にかかりやすい病気です。 甲状腺が腫れているなどの異常を感じたら、内分泌内科や内分泌代謝科を受診しましょう。

1.甲状腺の位置と甲状腺ホルモン

甲状腺はのど仏の下にあり、蝶のような形をした小さな臓器です。そこで分泌される甲状腺ホルモンは、発育や心臓の機能調整など、生命を維持するために重要な働きをするホルモンです。健康であるためにはこのホルモンのバランスを良好に保つことが大切で、 異常があると、自分自身の健康だけでなく胎児の発育不良や流産、早産などのリスクも上がります。

甲状腺の位置

2.20~30代に多いバセドウ病(甲状腺機能亢進症)

甲状腺で甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。新陳代謝が活発になりすぎて、体温の上昇、体重の減少、脈拍数の増加、動悸・息切れ、手の震え、落ち着かない、情緒不安定、などの症状が現れます。甲状腺が腫れ、眼球突出などが起こることもあります。 この病気は20~30代の女性に多く、絶えず運動をしているような状態になるため、心臓をはじめ様々な臓器に負担がかかります。症状が更年期障害の症状と似ているため、「ちょっと若いけど、更年期の不調かな?」とは思わずに、内科で診察を受けることをお勧めします。

3.更年期以降の世代に多い橋本病(甲状腺機能低下症)

甲状腺に慢性的に炎症が起こる病気です。甲状腺の機能が低下することで、体温の低下、冷え、コレステロール値の上昇、月経不順、肌の乾燥やむくみ、脈拍数の減少、便秘、無気力感などの症状が現れます。この病気は中高年の女性に多く、更年期症状や自律神経失調症 の症状ともよく似ているため見逃されがちです。

4.事業主の皆さまへ

甲状腺は生命維持にかかわる重要な臓器である一方で、一般には甲状腺とその病気についてあまり知られていないのが現状です。職場のサポートとしては情報提供や甲状腺検査の補助、無料化などが考えられます。

厚生労働省 「女性の健康推進室 ヘルスケアラボ」関連ページ



〇甲状腺の病気
詳しくはこちら ヘルスケアラボ「甲状腺の病気」


〇甲状腺機能異常(バセドウ病、橋本病)
詳しくはこちら ヘルスケアラボ「甲状腺機能異常(バセドウ病、橋本病)」