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江畑産業医・労働衛生コンサルタント事務所 江畑 智恵 未来の母性健康管理

 産業医契約をしているある企業の事業場に、ひと月に一度訪問しています。安全衛生委員会へ出席して巡視をして長時間労働者の面接指導をして、社員の相談も同じ日にしています。3時間の契約ではありますが、いったん事例が発生すると当然それではおさまらないので時間の延長や、ひと月に数度行くこともあります。ですので、事例を発生させない、発生する前に対応できることが重要です。

 ある日入社2年目の女性からの相談がありました。とても痩せてみえるのですが、本人は「太ったので、ジョギングをしている」とのことでした。面談は定期健康診断結果で基本の健康情報を確認してから行います。軽度の貧血があり、血圧が低め、脂質も正常下限を少し下回っている、といった内容で痩せた若い女性によくみられる結果でした。相談内容は半年前から通勤電車の中で動機や吐き気がするので途中下車していたが、ある日出勤できなくなり休んでしまった。上司から産業医面談に行くようにと言われたとのことです。

 面談の中で「無月経になりがち」との情報を得ました。そして、自分は仕事ができていないから努力が必要、苦手な上司がいるが克服しなければならない、太っているので食事には気を付けて野菜をたくさん入れたお弁当も作っている、とのことです。後に上司から「仕事熱心で残業も多くなっているが、終わるまでやらないと納得しないようだ」とお聞きしました。

 過剰適応から軽い適応障害になったか、栄養面は脂肪分や鉄分、タンパク質が足りていない印象です。無月経のことから労災病院の女性外来を受診し、次に心療内科医でも診断を受けました。幸い休養を要する状態ではないとのことで、頓服薬を服用しながら経過をみることになりました。栄養については、面談の中で「妊娠への備え」「性ホルモンのための栄養」といった話をしました。母性健康管理の話をすると、若い女性従業員からの反応は「自分が正常なのか異常なのか比べることがないのでわからなかった」「生理が来なくても妊娠には関係がないと思っていました」「月経はいつ来るかわからないのでいっそ来なければいいなと思っていました」「月経は自分の都合でピルで調整している」と様々です。

 栄養の知識が世間にあふれている中、やみくもにサプリを摂ることはお勧めしませんが、月経周期への関心や性ホルモンの知識、栄養の知識を知ることは未来の母性健康管理に有益なことだと思っています。

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