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財団法人 社会経済生産性本部 事務局次長 北浦 正行 まずは母性健康管理が出発点

ワーク・ライフ・バランスの推進が国民的な課題となっている。こうした中で、仕事と育児の両立の重要性については、多くの企業に認識されるようになってきたともいえよう。育児休業の取得も進んできたが、これからは男性の育児参加も大きな焦点となってこよう。

政府の「仕事と生活の調和の推進のための行動指針」においても、男性の育児休業取得率を10年後には10%(現在は0.5%にすぎない)まで引き上げていくという目標が掲げられている。

たしかに、子育て支援の輪は着実に広がってきている。次世代育成支援対策推進法によって「くるみんマーク」の認定を受ける企業も増えてきた。育児休業を法定以上に認める企業も目立ってきたことや、復帰後の支援策の充実を図る動きも活発になってきたことも喜ばしい。

難しいのは、この「復帰後」の姿がどうなるかということだ。仕事との「両立」の問題は、会社に戻ってからが本番だからである。保育園への送迎、子どもの健康管理、地域との関係など多くの課題が圧し掛かってくる。こうした中で、毎日通勤し、休業中の「遅れ」を意識しながらがんばらなければならないという不安感もあろう。大事なことは、会社の中で、自分のキャリアが見失われないでいられるかどうかである。

これに対して、企業も、出勤・退勤時間の変更や短時間勤務あるいは在宅勤務といった多様な働き方の選択肢を提示する動きが活発になってきた。「駅ナカ」の保育所も出てくるなど「職保近接」の動きもあるが、企業内保育施設を考える企業も増えてきたことも大きなサポートとなるだろう。

とはいっても、働く女性で育児休業までたどり着く人は必ずしも多くない。就職した女性の約7割が辞めていくという現実はあまり変わっていないのである。もちろん転職のために辞めるといったこともあるが、妊娠、出産に直面して、自分の今後のキャリア展望が会社の中で見えなくなってきたという人は少なくない。

家庭生活や子育てに関しては、個人によって考え方が様々だから、一概に雇用継続だけを押し付けるわけにはいかない。しかし、この先の仕事と子育ての両立への不安、復帰後の大変さやキャリア展望の不透明さを考えると辞めてしまったほうがよいというのでは残念だ。まして妊娠ということになれば、自らの心身も不安定になりがちだから、いっそうの配慮も必要だ。

どうも、子育て支援は、育児休業からはじまるといった考え方がまだ根強いのではないか。とかく、わが国では、人を輪切りにしがちだ。学校に入れば全て学校という社会のなかだけ、会社に入っても会社の中だけで済んでしまうような気がしてしまう。これがいけない。仕事も生活もつねに一緒に考えていこうというのが、ワーク・ライフ・バランスなのである。

会社も、妊娠後の女性は「出産という仕事」と会社の仕事との両立を図っているのだという見方が必要だろう。その上で、その後の育児休業、そして職場への復帰へとつながるキャリアについて、十分な話し合いの機会を持つことが期待される。こうしたサポートは会社だけでは完成しない。保健・医療機関をはじめ多くの外部との「協働」が大事だ。このサイトの意義もそこにあるといえよう。

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