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母健連絡カードを使って休業を申請。病気休暇になるの?

医師から、流産の危険性があるので数ヶ月休業が必要であるとの診断を受け、このことについて母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード)を書いていただき、事業主に申し出をしようと思います。
この休業は病気休暇にあたるのでしょうか?病気休暇の場合、ボーナスの査定や昇進に大きな影響があります。

専門家からのアドバイス

まずは、人事労務担当者に、あなたの勤務先の就業規則の病気休暇や母性健康管理の措置についてどのように定めてあるのか確認しましょう。

男女雇用機会均等法第13条では、「妊娠中及び出産後の女性労働者が、健康診査等を受け、医師等から指導を受けた場合は、その女性労働者が受けた指導を守ることができるようにするために、事業主は勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じなければなりません。」と定めています。これに基づき、事業主が講じなければならない措置とは、次のとおりです。

1.妊娠中の通勤緩和

2.妊娠中の休憩に関する措置

3.妊娠中又は出産後の症状等に対応する措置

妊娠・出産というのは、大きな問題がなければ"病気"ではありませんが、"特別な健康状態"と考えていただきたいと思います。しかし、状態が悪化して"治療"の必要があるとなれば、"病気"という扱いにならざるを得ないと考えられます。

例えば、「つわり」であれば、妊娠初期にみられる"特別な健康状態"の範疇でしょうが、極度に食欲がなく脱水を起こすなどして点滴などの"治療"が必要となった場合は、「悪阻(おそ)」といわれ"病気"と解釈するのが普通です。"病気"であれば、当然診療や治療については健康保険が適用されることになります。

ですから、医師の指導に基づく休業でも"病気"なのかそうでないのかというのは一概には判断できません。あなたの場合、「流産の危険性があるので数ヶ月ほど休業しなければならなくなりました」ということですから、安静状態にしないと流産してしまう危険のある状態であること、赤ちゃんが大きくなるとその危険性が高まり、出産まで安静にしておく必要があるのかもしれないということが推察されます。

そのような状況であれば、"特別な健康状態"というよりも"病気"と認識される可能性が高いようにも思いますが、"病気"なのか、"特別な健康状態"なのかについては、主治医の先生にお尋ねになることをお勧めします。 ただ上記のことは医学的にみた場合の話であり、会社としてそれをどう取り扱うのかということはまた別の問題です。

母性健康管理に基づく休業については、必ず病気休暇扱いとしなければならないものではありません。まずは、人事労務担当者に、あなたの勤務先の就業規則の病気休暇や母性健康管理の措置についてどのように定めてあるのか確認しましょう。

また、あなたの現在の状況を説明した上で、会社の規定内容、自分の場合はどう考えたらよいのかなど、会社の人事労務担当者によく相談してください。

また、男女雇用機会均等法第9条では、「事業主は、女性労働者が妊娠・出産・産前産後休業の取得、妊娠中の時差通勤など男女雇用機会均等法による母性健康管理措置を受けたことなどを理由として、解雇その他不利益取扱いをしてはならない」と定めています。

不利益な取り扱いと考えられる例として、「解雇」の他、「減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと」「昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと」などが指針で明示されています。このため、母性健康管理措置を申し出たことのみを理由として賞与の不利益算定や、昇進の人事考課において不利益な評価を行うことは、法律に反する行為となります。

万が一、会社の対応に法違反と疑われることがあれば、各都道府県労働局雇用環境・均等部(室)へご相談ください。

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