周囲に負担をかけたくない、仕事にも遅れをとりたくないと、女性労働者は、制度の利用を言い出せずに無理を続けているかもしれません。同じ職場で働く一人ひとりが母性健康管理への理解を深め、助け合えるよう、職場意識の醸成をはかることが大切です。
女性労働者本人のキャリアの希望を確認し、制度を利用したり、職場での業務配分を工夫したりするなど、出来ることを無理のない範囲で行うようにしましょう。また、夫による家事・育児の分担も、女性が安心して働き続けるために重要な要素です。
夫の家事・育児時間と妻が妊娠中に病気と診断された割合を比較してみると、夫の家事・育児時間が長い人ほど病気になる率が少ないということがわかりました。
先のグラフ(妊娠・出産を経験しても仕事を辞めずに働き続けていくために必要だと思うこととその実現率)でも、「夫の積極的なサポート」が必要という人は56.5%と高い結果でしたが、実現できていた人は19.4%とまだまだ低いようです。
妊娠中、健康に過ごし、安心して働き続けるためには、夫の家事・育児の分担は不可欠です。女性社員のパートナー(夫)を巻き込んだ取り組みや、男女を問わず制度を利用しやすい職場の風土づくりに努めましょう。