JCOMグループでは、2018年10月に健康経営を宣言し、従業員の心と身体の健康維持・増進を支援する活動「ウェルビーイング・プロジェクト」を推進。 社内イントラから2週間に一度のペースで、健康にかかわるテーマで情報配信を行っている。

- 業種:放送・情報通信業
- 本社:東京都千代田区丸の内1-8-1
- 従業員数:12,470人 (男性) 8,383人 (女性) 4,087人
※2021年9月時点 派遣社員除く
女性特有の健康支援
- 「働く女性の健康に関するアンケート」から女性従業員の健康に関する課題把握と対策の検討
- 乳がん啓発セミナーやセルフチェック支援「おっぱい体操」等の各種イベントの開催
- 健康運動指導士監修のもとテレワーク時にできるシンプルで効果的、且つ安全なストレッチ短尺動画を自主制作
- 女性だけではなく、男性管理職の参加も促進した「健康セミナー」の実施。(第1回講師:秋野暢子氏/第2回講師:産婦人科医対馬ルリ子先生)
- 女性特有のホルモンバランスや疾患に焦点をあてたリテラシー向上を目的としたコラムを、定期的に社内イントラへ掲載
健康対策に取り組もうとしたきっかけ
2018年から従業員の健診データを徹底分析して、全社の健康状態を見える化し、把握したことがきっかけとなった。
工夫されたこと、大変だったこと
札幌から大分まで、全拠点に女性従業員がいるので、どうしたら多くの女性従業員が参加できる仕組みづくりができるかを工夫した。
女性従業員は、男性従業員の1/4の人数のため、なかなか体調の変化や不調を男性上司に言い出せない環境にあった。
また、2018年に実施した「働く女性の健康に関するアンケート」では、「月経」、「月経前症候群PMS」、「更年期」の項目において、一般調査の結果と比べて自社の女性従業員が、より多く不調を感じているアンケート結果となり、何かしらの対策が必要だと考えた。
健康セミナーを実施し、Teamsを活用した全国からのオンラインセミナーの参加を促したり、アーカイブでいつでも観られる期間を設けたりした。
また、いつでもどこでもストレッチができる短尺動画を自社制作してオフィシャルYouTubeで展開している。
どんな効果がありましたか
企画した女性健康セミナーは、弊社の数ある社内講座の中で、特に満足度が高かった講座、視聴数が多かった講座『BESTSELECTION10』5位に入った。 参加者の96%が「学んだことを今後活かしていくことが出来る。」と回答している。今後は、婦人科検診率を向上させる取り組みを行っていきたいと思う。
その他の健康支援
- 健康意識・知識(ヘルスリテラシー)向上を目的とした教育
健康について楽しく学ぶ機会を提供し、従業員一人ひとりのヘルスリテラシー向上により自律的な健康増進行動を促すことを目的としている。 - 健康情報の発信
生活習慣病予防を中心に、その基礎知識や見直したい生活習慣、改善方法にかかわる豆知識と、それにまつわるクイズを定期的に発信
(※特に営業職従業員に貸与されているタブレットで気軽に健康知識を学んでもらうため) - メタボリック・シンドローム、糖尿病対策
特定保健指導および社内保健師による個別指導 - 運動習慣の改善プログラム
プロのトレーナーによる運動体験イベントの開催やウォーキング・コンペを実施
今後の課題や展望
コロナ禍で特に働く女性の心理的な負担(ストレス)が増している。そこでグループ放送会社(女性チャンネル♪LaLaTV)と連携して、 「女性の健康番組」を社内展開したいと考えている。悩みについて専門医と語り、情報を得て、そして悩みを共感することで女性の元気を応援していきたいと思う。 女性特有の不調による生産性の低下は会社にとっても大きな損失であるし、女性が元気でないと女性の活躍推進も進まない。 施策を通じて男性の上司や同僚にも、女性従業員の健康への理解を深めていただけたらと思う。
女性従業員の声
- 働く女性のキャリアと健康セミナーは、病院で受診してもここまで詳しい話をゆっくり聞けないと思うので、貴重な時間だった。
- ホルモンバランスについてなんとなく知っていたつもりでいましたが、知らないことも多く、自身や周囲のヘルスリテラシーを高める必要性を感じた。
- 女性の健康セミナーの福岡会場では、聴覚障碍者のかたも一緒にオンラインで参加。スマホの文字変換機能と資料を見ながら、運動体験も一緒に参加して楽しく満足感もあった。
- 実際に体を動かし、体感する事で、『分かっていても出来ない・・』と思っていたことが、実践するメリットも合わせて知ることで、継続するモチベーションが上がった。

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2018健康経営_Base
(2021年11月の取材に基づく内容です。)