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職場における母性健康管理の推進

社内体制の参考事例

職場における母性健康管理の推進に当たって、社内体制の参考になる好事例をご紹介します。

事例インタビュー:姫路信用金庫(兵庫県姫路市)人事部 浜崎佳代子 様

──健康管理および母性健康管理に関する企業のポリシーを教えてください。
人は企業にとって最大の財産、また健康であってこそ財産と言えます。企業の業績向上と同様に、従業員の健康管理にも力を注いでいます。競争激化の現況にあって、人材の豊かさこそが勝敗を決すると考えています。

──あなたの企業の健康管理体制と、手続きの流れを教えてください。
健康管理スタッフは、月1日勤務の嘱託産業医1名と保健師1名で、人事部に所属しており、地域で開業医をしている産業医は金庫との付き合いも先代からと古く、金庫の非常勤理事でもあります。平成7年産業医から保健師を配置するように勧められ現在の保健師が採用されました。健康管理について保健師に多くを任せています。また、所属の県保組合には健康管理室があり、産業医1名、保健師1名と体制が充実しており、連携が円滑にとれています。尚、健康管理年間計画表にもとづき、年間の健康管理を実施しています。

有給休暇の場合
診断書は不要。

欠勤・休職の場合
復職時に活用する「主治医連絡表」等を活用する。
1日でも病気で休んだ場合、「傷病休業連絡表」が本人から保健師へ親展で直送され、産業保健スタッフのみで活用する。

──あなたの企業の「母性健康管理」に取り組むための実施体制を教えてください。
母性健康管理は人事部で担当しています。所属の保健師が一般的健康管理と同様多くを任せられ、教育を含め運用に関して役割を果たしています。現在までの体制づくりに関しては、人事部内の調整により調整を行っていたが、現在は衛生委員会で審議・運用しています。また、機会均等推進責任者は人事部長です。

──母性健康管理の制度について、具体的な取り組み内容を教えてください。
就業規則に文書化されているのは、産前・産後休業、通院休暇で、法に従った基準となっています。給与については100%有給です。

健康診査等を受けるための時間の確保
妊娠の報告を行い、人事部のから承認を得た後は、毎回各所属長の承認を得て、受診することができる。その際、必要時間又は全日が公休扱いとなります。

産前・産後休暇
産前・産後休暇は法定通りの基準(産前6週間(多胎妊娠の場合14週間)、産後8週間)、公休扱いになります。

諸症状に対する措置
妊娠中毒症・流早産等で通常の業務に支障があり、医師等から何らかの指示があった場合は、「母性健康管理指示事項連絡カード」を提出し、これにより休業の必要がある場合は、私傷病有給休暇となります。

その他
制服については、私服可能としています。制服に準ずる基準で女性労働者が用意したマタニティウエアの着用を許可しています。

不安や心配事がある時は、保健師まで気軽に相談するよう促しています。

──母性健康管理制度について、社内でどのような周知・教育活動を行っていますか。
管理者への周知・教育活動
管理職に対しては、年1回、各店次長(事務指導リーダー)研修に置いて、人事・労務管理の1コマである健康管理全般で行っています。
しかし、人事・労務管理全体の中野一部分として実施するため、内容が浅く、具体的な内容でないのが現状の課題です。

女性労働者への周知・教育活動
妊娠中の女性労働者に対しては、妊娠の申し出があった時点で、保健師が、人事部で作成した冊子「出産を控えた方へ」に基づき説明しています。本冊子は、制度の内容だけでなく、妊娠の核磁気に必要な健康管理について解説されています。

──妊娠中・産後の女性労働者に対して、どのような配慮をしていますか?
妊娠の申し出
妊娠の申し出に関しては、本人から口頭であるいは書類で、所属長に申し出があり、所属長から人事部、保健師に連絡が入ります。最近は初診か2回目の診察で連絡が入ってくることが多いです。

相談窓口
相談窓口は人事部保健師です。妊娠把握を保健師がした段階で、保健師から本人へ電話連絡を行い、前述の冊子配布の上説明を行います。相談内容は、皮膚のトラブル、つわり等妊娠中の症状について、育児休業等制度利用について等多岐にわたっています。

休憩室、分煙等職場環境の整備
休憩室については、本部は保健室脇の部屋に常時ベットが4台あり、利用できます。分煙については、衛生委員会等での明確な方向性を持ち、所属ごと、喫煙者・非喫煙者が納得した上での分煙対策を作り、公表しています。
(例:営業室内終日禁煙。喫煙は換気扇のある炊事場としている所が一般的)

──母性健康管理指導事項連絡カードをどのように利用していますか?
母健連絡カードの入手方法
医師又は助産婦により就業に関する何らかの規制・指示のあった場合の対応は、「母健連絡カード」を所定申請用紙とし、人事部で作成した、女性労働者向けの冊子配布時にも、併せて「母健連絡カード」を配布しています。

提出、措置、保管の流れ
提出は、本人から保健師に渡され、本人と話をして、保健師が具体的内容を把握し、所属長に口頭で補足説明をしています。「母健連絡カード」は、本人から所属長に提出され、人事部の保健師が保管しています。

プライバシーへの配慮
プライバシーの配慮は、ライン管理者(次長・所属長)の他、産業保健スタッフ、衛生管理者が目を通した後は、保健師の保管としています。なお、具体的内容については産業保健スタッフで情報を止めているので、プライバシーへの配慮はしています。

──母性健康管理の取組において、健康管理部門や主治医とはどのような連携を図っていますか?
前述の通り、提出から措置まで健康管理部門の関与は多いです。保健師は女性労働者の疾患の程度、本人の状態等の状況に応じて産業医に相談し、必要があれば他の疾患管理と同様に、産業医からの勧告等を行っています。
主治医との連携については、「母健連絡カード」の記入を会社から依頼する場合は、本人の承諾を得て、就業形態、通勤状況等を書いたメモを「母健連絡カード」とともに妊婦に持参させています。医師からの内容が不明な場合は、本人の承諾を得て文書、電話で連絡することもあります。
主治医は、勤務状況、拘束時間、残業、勤務以外のこと(家事、育児、家庭のこと等)本人を取り巻く環境全般について理解した上で、指示をしていただければ、本人も理解しやすいと感じています。

──妊産婦が就業制限業務に従事している場合、どういった対処をしていますか?
該当業務はありません。
妊婦には負担がかかると考えられる窓口業務に関しては、後方の事務に交替することが多いです。後方配置にあたっては、所属長と本人との相談の上、実施しています。

──産休及び育休後の職場復帰のために、どのような取組を行っていますか?
上司・人事等相談システム
社会保険等についての説明会を産休前に人事部で実施しているが、職場復帰前に、保育状況の確認や本人からの要望を、所定の調査用紙を用いて実施し、考慮しています。

休業中の代替要員の確保
代替要員の確保に関して、所属・人事の話し合いにより人員補充の必要があれば、派遣職員の採用や臨時異動で対応しています。派遣職員は、子会社の派遣会社から雇い入れています。

──育児休業制度について教えてください。
制度の内容は法廷通りです。制度整備を行った平成4年4月1日以降、育児休業取得率は上がっています。現在、男性の取得者はいません。

──母性健康管理システムが効果的に機能した事例あるいは問題となった事例はありますか?
これまで、土曜日診察がない公立病院を主治医とし、必要な定期妊婦健診を受診していなかったケースがあったが、管理職、本人が制度を熟知したことで定期受診をするようになり、異常の早期発見・対応ができるようになりました。また、「妊娠悪阻」が病気として認識され、「母性保護」と「女性優遇」の区別が女性労働者にもできたことが、効果的に機能した事例です。
一方、本人の自覚不足で、3回の切迫流産を繰り返し、仕事と母胎・胎児の健康バランスをうまくとることができず、フォローしきれなかった事例もありました。
「母健連絡カード」は、記入時の簡便性を重視した者であるにもかかわらず、多忙を理由に後日発行され、切迫流産への対処が遅れてしまった事例や、主治医が「母健連絡カード」への記入を拒否し、診断書が提出された事例がありました。職場においては、病名のみの診断書では理解しにくいが、「母健連絡カード」なら、職場に対し措置を求めやすいと考えます。

──母性健康管理体制を構築するため国や地方公共団体に対する要望はありますか?
「母健連絡カード」の発行手数料を、小中学校の健康診断・検診後の主治医連絡票と同じく無料にしてほしいです。

企業の概要

創業

1910年

業種

金融業

平均年齢

39.04歳(男性42.09歳・女性32.01歳)

従業員数

784人(うち女性職員258人)
 うち嘱託・契約職員 5人(女性1人)
 子会社からのパート職員   156人(女性134人)
県下に46店舗、5出張所。営業エリアを限定していることもあり、異動は住居移転を伴わないで済む。女性の勤続年数は同業他社と比べ1歳以上長くなっている。なお、女性管理職は25名で、管理職の7.4%を占める。

過去1年間の
妊娠・出産者数
(平成18年度)

20人 うち退職者数6人(出産前6人、出産後0人)

過去3年間の
妊娠・出産者数
(平成18年度)

57人 うち退職者数36人(出産前23人、出産後13人)

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